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お風呂イベント集 タイトル画像

 
 

老人たちの悦楽 〜アズラッド・サイロウ・ゲンオウ〜

 
サイロウ「はあ〜〜〜・・・いい湯加減ですなあ」
アズラッド「うむ・・・地上の極楽なり」
ゲンオウ「ほえ〜〜〜・・・湯につかるなんちゅうのは何百年ぶりじゃろうのぉ。ええもんじゃのぉ・・・」
サイロウ「ふう〜〜〜・・・最高の湯加減ですなあ」
アズラッド「うむ・・・至高の楽土なり」
ゲンオウ「ほえ〜〜〜・・・」
サイロウ「ミルーンちゃん、いいお湯じゃったよ」
ミルーン「あ〜、ど〜も〜」
アズラッド「我、五臓六腑の芯までしみわたる安らぎを得たり」
サイロウ「それじゃあ、また来るでのう。あ、ゲンオウさんは直接湖に帰ったんで中はもう誰もおらんよ」
ミルーン「は〜い〜。ありがとう〜、ございました〜。・・・・・・・・・・・・・・・・あ〜れ〜?」
ヴォリガ「よう、じーさんたちは上がったみてえだな。そんじゃ、次、入らせてもらうぜ」
ミルーン「あ、は〜い〜・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫〜、か〜な〜?」
ヴォリガ「あぢーーーーーっっ!!!」
ミルーン「あ〜ら〜・・・やっぱり〜〜〜・・・」

 
 
 

従者たちの確執 〜イサト・ダイン・マティアス〜

 
ダイン「イサト殿、マティアス殿とは一度ゆっくりお話ししたいと思っていました」
イサト「何か・・?」
ダイン「親近感・・・などと言ってはご迷惑かもしれませんが。ひとりの女性を主とあおぎお仕えすることに至上の喜びを見出すという点において我々は近しい心根を持っている」
マティアス「そうでしょうか?私とあなたには大きな違いがあると考えますが」
ダイン「え・・・?」
マティアス「あなたは主と定めた方を女性として見ているではありませんか」
ダイン「え・・・?」
イサト「確かにそうですね。私にとって斎主様はただただ忠誠を捧げるべきお方。性別の観念が入り込む余地はない」
マティアス「私にとってのイザベル様も同じです。たとえイザベル様が男性だったとしても私は全く同様にお仕えするでしょう」
ダイン「はあ・・・」
イサト「誤解しないでいただきたい。これはどちらが優れているという問題ではありません。あなたの忠誠心が純粋でないなどと言うつもりはない。ただ、私とあなたでは忠誠心のあり方が違うということです」
ダイン「し、しかし・・・ハスワール様もイザベル殿も魅力的な女性です。一番近くにいるあなたがたがその事実から目をそらしているのはかえって失礼ではないのですか?」
マティアス「その考え方がすでに私とは違っている。イザベル様に女性としての魅力を認め賛美するのは私のなすべきことではありません。私はただ全身全霊をかけておそばに仕えイザベル様の仰せのままに生き仰せのままに死ぬ存在なのです」
イサト「・・・同じく」
ダイン「そ、それでは従者というよりも・・・まるで・・・下僕ではありませんか!」
マティアス「光栄です」
イサト「最高の賛辞ですね」
ダイン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
マティアス「先に上がります。そろそろイザベル様が仮眠からお目覚めになる」
イサト「私も斎主様のもとへ戻らなければ」
ダイン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
 
 

恨み晴らさでおくべきか 〜エグバート・レーヴン・ナクラ〜

 
ナクラ「くそ・・・幽世の門の奴等・・・ひとり残らず狩り出してやる!!」
レーヴン「オボロめ!今に見ていろ!! いつか吠え面かかせてくれるわ!!」
エグバート「おのぉぉれおのれゴドウィンっ!! 100年の恨み、思い知るがいいっ!! このドぐされ外道めがあぁぁっ!!!」
ナクラ「くそ・・・くそくそくそおっ!!!」
レーヴン「待っていろオボロ! くくくくく・・・わーははははははは!!」
エグバート「ドぐされ外道の頭上に輝く太陽などはなぁぁーーーーーーーいっっ!!! 暗くて腐り果てた肥溜めの底でナメゾンビでもノドに詰まらせて死ねえぇーーーーーっっ!!!」
ワシール「な・・・なんでしょう・・・。いま中に入ったらお湯が真っ黒になってそうな気がするんですが・・・」
ミルーン「しばらく〜、遠慮した方が〜、いいですよ〜」

 
 
 

似て非なる者たち 〜カイル・ガヴァヤ〜

 
ガヴァヤ「やい、カイルっ!俺はおめえに言いてえことがあるっ!!」
カイル「えー? なに?」
ガヴァヤ「おめえがおねーちゃんたちに声かけまくっても!やだ、もうカイル様ったらまたですかあ?・・・ですまされてんのにだ!俺が声かけたら逃げられるってのはどーゆーことでえ!!」
カイル「そりゃー顔が・・・」
ガヴァヤ「顔がどうかしたかっ!!」
カイル「あ、いやー・・・そうだねー、キミは結婚を前提に声かけてるわけじゃない?それが重くてイヤがられてるんじゃないかなー。・・・なんて思ったりして」
ガヴァヤ「バカ言うんじゃねえよ!俺ぁ遊びでやってんじゃねえんだっ!!生涯の伴侶ってヤツを本気で探してんだぜっ!!」
カイル「本気で生涯の伴侶を探すのに目に入る女の子ぜーんぶ口説くのはどうかと思うけどなー・・・」
ガヴァヤ「まったく、おめえといいあのヴィルヘルムとかってオヤジといい信じられねえぜ!!特にあのオヤジなんざ、おねーちゃんを困らせて喜んでるとしか思えねえ!!おめえらにゃおねーちゃんたちに対する誠意ってモンがねえっ!!この俺を少しは見習えよ!!この真剣さをよおっ!!!」
カイル「・・・いや、だからキミのは誠意とか真剣とか言わないって・・・」
 
 
 

譲れないもの 〜ガレオン・ムラード・ゲッシュ〜

 
ゲッシュ「・・・う・・・。う・・・うう・・・・・・うううっ・・・」
ムラード「ど、どうしました!? どこかケガでも!?」
ゲッシュ「い、いや・・・うぐっ・・・気にしねえでくれ。こないだまで、ロードレイクじゃあちょっと湿らせた布で体を拭くくらいが精一杯だったからよ。こんな立派な風呂に入るとどうにもこう、泣けて来ちまって・・・」
ガレオン「・・・すまなんだな」
ゲッシュ「なんであんたが謝るんだよ?」
ガレオン「わが輩は女王騎士であろうとするあまり、己が故郷の危機を救うことさえできなんだ。こんな男だから・・・あいつにも愛想を尽かされたのだろう」
ムラード「あの人はあなたに愛想を尽かしたわけではありませんよ。あなたに譲れないものがあったように、あの人にも譲れないものがあったということでしょう」
ガレオン「そう・・・なのだろうか?」
ゲッシュ「誰のことかは聞かねえけどそうだと思うぜ。いま考えてみりゃ、オレたちもおんなじだったんだ。ヨソへ逃げりゃあラクになれたのに、ロードレイクを捨てるくらいなら死んだ方がマシだって思ってた。譲れねえモノってのはそういうことだろ?」
ガレオン「ゲッシュ・・・」
ゲッシュ「だからよ、その人もわかってんじゃねえか?」
ガレオン「・・・そうか・・・そうだな・・・」

 
 
 

静かなる男たち 〜ガンデ・キリィ・ゼガイ〜

 
ゼガイ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
キリィ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ガンデ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼガイ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
キリィ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ガンデ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼガイ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出るか」
ガンデ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出る」
ゼガイ「・・・まだいるのか?」
キリィ「・・・ああ」
ガンデ「・・・そうか」
キリィ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・熱いな」
 
 
 

異国の男たち 〜ゲオルグ・リヒャルト・ヤール・テイラー + ミューラー〜

 
テイラー「え〜、本日はよその国からおいでの方々にお集りいただいたわけでやすが・・・」
ヤール「集まったわけじゃなくたまたまですがね」
テイラー「まあ、そりゃあこの際いいじゃありやせんか。せっかくの機会なんで黎明新報の特集記事の取材をしときたいんでやすよ。みなさんのお国とファレナの違いで特に印象に残ってるところなんかをひとつ語っていただけやせんかね?」
ゲオルグ「俺は違いよりも違わないところの方が印象深いぞ。もう知っているだろうが、俺は赤月帝国の帝位継承戦争に関わっていたからな。人はどこでも同じような理由で争うのだと思い知らされた気がする」
ヤール「俺もそうですよ。紋章砲といい太陽の紋章といい人は大きな力に惑わされる。群島諸国もファレナも変わりゃしない」
テイラー「はあ・・・なるほど。そうでやすか。リヒャルトさんはどうでやす?リンドブルム傭兵旅団ってことはゼアラント生まれでやすよね?」
リヒャルト「え〜?ゼアラントのことなんかもう忘れたよ!」
テイラー「いや、忘れたっつっても全くこれっぽっちもおぼえてないわけじゃありやせんでしょ?」
リヒャルト「ううん。ぜんぜんこれっぽっちもおぼえてない」
テイラー「・・・あの〜〜〜、ぜんぜんこれっぽっちも?」
リヒャルト「だって、ミューラーさん以外のことはどうでもいいんだもん!」
テイラー「は、はあ・・・」
リヒャルト「ミューラーさんさえいてくれればどこの国だっておんなじだよ!」
テイラー「あ・・・」
リヒャルト「ボクにとってはミューラーさんが全て!ボクの全てはミューラーさんのモノ・・・」
ゴンッッ!!!
リヒャルト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・きゅう」
テイラー「あ〜〜〜・・・」
ミューラー「・・・このバカはところかまわずやくたいもねえタワごとをベラベラしゃべりまくりやがって・・・。邪魔したな。このバカの寝言は忘れろよ」
ズルズルズル・・・
リヒャルト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゲオルグ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ヤール「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
テイラー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え〜〜〜〜・・・。本日の取材はこれで終了させていただきやす」
 
 
 

芸術家たちの自負 〜コルネリオ・バシュタン〜

 
バシュタン「ふう・・・」
コルネリオ「・・・おい、凡俗」
バシュタン「うわああっ!?しゃ、しゃべった!?」
コルネリオ「誰がドレミの精だっ!!」
バシュタン「・・・・・・あ、ああ、コルネリオさんでしたか・・・」
コルネリオ「・・・全くもって無礼な凡俗だな」
バシュタン「こ、これは失礼いたしました。・・それで、私に何か・・・?」
コルネリオ「ふん・・・まあいい。本題に入ってやろう。キミはハウド村の連中のことをエセ芸術家と言い切ったそうだな?」
バシュタン「え・・・!?い、いや、それは・・・」
コルネリオ「何を慌てている。隠すことはないぞ。ぼくも、あいつらは最も愚かで悲惨で程度の低いカズラー以下のド凡俗だったと思っているからな」
バシュタン「は、はあ・・・」
コルネリオ「ぼくが聞きたいのはな、キミの言うエセ芸術家の中にぼくも入っているのかということだ!どうなんだ!?ええっ!?」
バシュタン「い、いえいえ、滅相もない!コルネリオさんは私ごときにはとうてい計り知れない方だと思っておりましたとも!」
コルネリオ「ふむ・・・そうか。凡俗は凡俗でも鑑定士の端くれ、本物を見抜く眼力も一応は持ち合わせているようだな。けっこうけっこう!その調子で精進するがいい!」
バシュタン「・・・私、音楽は専門外ですから・・・」
 
 
 

家族 〜シグレ・サギリ〜

 
オボロ「いやあ、いいお湯ですねえ」
サギリ「ほんと・・・」
フヨウ「なんだか若返っちゃいそうですね!」
オボロ「またまた。フヨウさん、それ以上若くなってどうするんですか?」
フヨウ「あらやだセンセったらもう! からかっちゃイヤですよ!」
オボロ「からかうなんてとんでもない。ウチの信条は真実一路!」
シグレ「・・・アホくさ・・・」
フヨウ「あら、シグレちゃんどうしたの? そんなとこにいないでこっちいらっしゃい!」
シグレ「やなこった。面倒くせえ」
フヨウ「面倒くさいって、あなたねえ・・・」
オボロ「まあまあ、フヨウさん。彼はね、照れくさいんですよ。みんなそろってお風呂に入るのがね」
フヨウ「あら、そうなの? も〜、シグレちゃんたらコドモなんだから!」
シグレ「コドモじゃねえから問題なんだろうがよ。このトシになりゃ男と女は別々に入るのがフツーだっつーの」
サギリ「シグレは・・・イヤなの?」
シグレ「・・・あ?」
サギリ「イヤなの?」
シグレ「あ、ああ、その、いやっつーか・・・。お、オレよりサギリはどうなんだよ? こんなオヤジと一緒でイヤじゃねえのか?」
フヨウ「まーーーっ! センセのことオヤジだなんて! こんなにお若いのに!」
オボロ「いやいや、そうじゃなくてシグレ君は私を父親と思っていると、そう言ってるんですよ!」
シグレ「言ってねーよ! いいから黙ってろよ!!」
サギリ「・・・シグレは、わかるよね?」
シグレ「え・・・?」
サギリ「わたしがほんとに笑ってるかどうか・・・わかるよね?」
シグレ「・・・あ、ああ・・・」
サギリ「今は、どう?」
シグレ「・・・う・・・」
オボロ「はい、シグレ君の負け〜〜〜!」
フヨウ「ほらほら、わかったら意地張ってないでこっちいらっしゃい!」
シグレ「・・・・・・はあ。 しょうがねえな」
サギリ「・・・・・・ふふ・・・」

 
 
 

お願い 〜シュン・タカム〜

 
タカム「シュン君。ひとつお願いがあるのですが」
シュン「あ、はい?」
タカム「ストームフィストの地下道の地図を作りたいので、案内してもらえませんか?」
シュン「ああ、いいですよ。でも、オレよりエグバートさんの方が詳しいんじゃないかな。あそこに住んでたんだから」
タカム「シュン君。ひとつお願いがあるのですが」
シュン「え? ええ?」
タカム「ストームフィストの地下道の地図を作りたいので、案内してもらえませんか?」
シュン「だ、だから、いいですけど、エグバートさんの方が・・・」
タカム「シュン君。ひとつお願いがあるのですが」
シュン「は、はあ?」
タカム「ストームフィストの地下道の地図を作りたいので、案内してもらえませんか?」
シュン「あの・・・・・・もしもし?」
タカム「同じことを何度も何度も何度も何度も聞かされるのはイヤでしょう?」
シュン「は・・・はいぃ?」
タカム「最初の曲がり角まで測量する間に100回以上聞かされたんですよ・・・。ゴドウィンのドぐされ外道、ゴドウィンのドぐされ外道、ゴドウィンのドぐされ外道、ってね・・・」
シュン「な・・・なるほど・・・」
 
 
 

ウワサの真相 〜シンロウ・ベルクート〜

 
シンロウ「なあ、ベルクートさん!あんた、カナカンにいたんだよな?」
ベルクート「ええ、そうですが」
シンロウ「オレさあ、いくさが終わったらカナカンとも取り引きしてえって思ってんだけどさ。カナカン名物で、ファレナ人の口にも合いそうな銘柄、教えてくんねーかな?」
ベルクート「銘柄・・・ですか?」
シンロウ「そうそう!あんた、生まれはファレナなんだからこっちでウケそうなヤツ、わかるだろ?」
ベルクート「さあ・・・私はほとんど飲めませんから銘柄と言われてもさっぱり・・・」
シンロウ「ええっ!? ウソだろ!? カナカンじゃ水の代わりに飲んでるって聞いたぜ!? そんでもって、カナカン人はみんな底なしなんじゃねえのか!?」
ベルクート「それはただのウワサですよ。飲み水はちゃんとありますし私より弱い人も珍しくはありません」
シンロウ「な〜んだ、そうなのかあ」
ベルクート「群島諸国にカナヅチの人はいないとか、ゼアラント人はみんな鎧を着ているとかいうウワサと同じですよ」
シンロウ「ええっ!? それもウソなのかよ!?」
ベルクート「・・・信じていたんですか・・・。向こうでは、ファレナの民は全部女王が産んだんだ、なんてウワサもありましたけど、笑えませんね」
シンロウ「なにーーーっ!!? カナカンのヤツら、そんなひでえこと言ってやがんのか!? 冗談じゃねえ!! アリやハチと一緒にすんなってんだ!!」
ベルクート「・・・お互い様じゃないかと思いますが・・・」
 
 
 

弟子たちの反逆 〜ソレンセン・ドンゴ・ベゲン〜

 
ベゲン「なーなー、ちょっと聞いてくれよー」
ソレンセン「はい?」
ドンゴ「なんなんだ?」
ベゲン「おれ、すげー魔法が見たくてレヴィのダンナの弟子になったんだぞ。けど、この城じゃすげー魔法見せてくれる人、他にもいっぱいいるぞ!」
ドンゴ「まあ・・・」
ソレンセン「そうですねえ」
ベゲン「そーすっとなぁ、レヴィのダンナに封印球掘らされてたのってなんなんだろー、とか思っちゃうぞ!」
ドンゴ「あやー、わかるわかる。おいらも、修行とか言われてトロッコのレールの金具だのクギだのばっか打たされてたなあ。全く修行になんなかったとは言わんけど、ありゃあ師匠が面倒くさいことおいらに押しつけただけなんだなあ」
ベゲン「そっかー。あんたも師匠で苦労したのか! カラクリのにーちゃん!あんたも言いてーことあるだろ?聞いてやるぞ!」
ソレンセン「えっ・・・? ぼ、ぼくは別に・・・」
ドンゴ「またまた。相当コキ使われてるの、知ってるんだなあ」
ベゲン「遠慮はいらねーぞ! おんなじ弟子どうしなんだし、全部ブチまけた方がいいぞ!」
ソレンセン「い、いえ、本当に何もありませんよ! バベッジ先生は最高にすばらしい発明家です! ぼくは先生の弟子でいられてとっても幸せなんです!」
ドンゴ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベゲン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・かわいそうだぞ」
ドンゴ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・かわいそうなんだなあ」
ソレンセン「え? え?」
ベゲン「はー、かわいそうだ・・・」
ドンゴ「あー、かわいそうだなあ・・・」
ソレンセン「あ、あの・・・?」
ドンゴ「あんなにコキ使われてハラも立たないのはきっと奴隷根性がしみついてるからなんだなあ」
ベゲン「自分で気がついてねーのがまたかわいそーだぞ」
ソレンセン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのー・・・」
 
 
 

事故 〜ニック・リューグ・ラニア〜

 
リューグ「はーーーっ・・・なんか落ち着くなあ」
ニック「うわ、うわっ! うわわわあーーーっ!?」
リューグ「なんだぁ、ニック! うるさいぞ!」
ニック「リューグさんっ!! お、おっ、女が! 女の人があーーーーーっっ!!」
リューグ「女ぁ?」
ラニア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
リューグ「なんだ、ラハルか。おまえ、風呂に入る時まで女装するのやめろって!」
ニック「そんなワケないだろーーーっ!!」
ラニア「あ、心地よい響き」
リューグ「え・・・!? ラニアさんか!?」
ラニア「・・・正解」
ニック「うわわわーーーーーっ!!」
リューグ「ら、ラニアさんっ!! 早く出てってくれ!! ここは男湯だっ!!」
ラニア「だって、こっちの方がいい音」
リューグ「いやそーゆー問題じゃなくて!!」
ニック「うっ・・・の、のぼせた・・・もうダメ・・・」
リューグ「ニック!? おい、ニック! しっかりしろ!! 大丈夫かっ!?」
ニック「う〜〜〜〜〜ん・・・」
ラニア「ふう・・・」

 
 
 

父親たちの悩み 〜レツオウ・ログ〜

 
ログ「よお、料理長さん・・・」
レツオウ「どうしました? ご気分がすぐれないようですが」
ログ「いや、さっきもランのヤツと大ゲンカやらかしちまってよ」
レツオウ「それはまた・・・」
ログ「は〜〜〜あ。シュンミンちゃんはいいよなあ。素直でかわいくて。ウチの娘なんざ親の言うこと聞きゃしねえし、二言目にはバカ親父だぜ」
レツオウ「のびのびしたいいお嬢さんだと思いますよ。シュンミンは・・・母を亡くしてから子供らしいワガママを言わなくなりました。私に気を遣って、いろいろなことをガマンしているのかと思うと私こそバカ親父ではないかと・・・」
ログ「・・・そうか・・・。なあ、料理長さんよ。今夜、店がハネたあとでお邪魔してもいいかい? バカ親父どうし、語り明かそうじゃねえか!」
レツオウ「・・・ええ。いいですね。いい肴を用意してお待ちしていますよ」
ログ「おう!」

 
 
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